モンドの気分。

2003年7月11日
▼モンドで有名なヤコペッティの<ヤコペッティの大残酷>って観たことありますか?

▼これはドキュメンタリじゃない<劇>映画で、何か訳の判らない歴史劇みたいで、<フェリーニのローマ>風の主人公がとんでもない数奇な運命を辿る遍歴映画で、私は映画館でこれを見て、大変な面白さに衝撃を受けました。

▼あとで調べたのですが、ボルテールの奇書<キャンディード>を映画化したものだそうです。

▼原題は<モンド・カンディード>。

▼クネゴンダ姫を追うキャンディードが時空を超えて中世、近代、現代の「問題地帯」を行き来するというヤコペッティの総決算であったが、前作同様に大惨敗、だとか。とにかくすげー面白かった。

▼探し求める姫のポップなポスターが街中に貼られていたり、大草原に咲き誇る<ケシの花>の中で、戦闘が行われ、戦火で燃えたケシのケムリで敵も味方もラリったりとかのシーンが忘れられません。しかもわざとらしいスローモーション。

▼ビデオ化もされていないようですが、もう一度観たいだけでなく、私の個人的オールタイム・フェバリッツ・ムービーのベスト3に入る傑作です。

▼ちなみに一位は<若者のすべて>ですね。ヴィスコンティの。全然モンドじゃないけど。

▼ついでにベスト20を並べてみるとこんな感じ。まあ、今の気分にすぎないのですが。後半、ミュージカルが並んでるなあ。そんなに好きだったけ。

01:<若者のすべて> ルキノ・ビスコンティ+アラン・ドロン+ミラノ。

02:<太陽がいっぱい> ルイ・マル+アラン・ドロン+海。

03:<ヤコペッティの大残酷> 前述の遍歴物語。

04:<イレイザー・ヘッド> いうまでもなくデビッド・リンチのデビュー作。

05:<世にも怪奇な物語> 小学校の頃、テレビで観たオムニバス映画。最後のフェリーニのやつが好き。退廃的なテレンス・スタンプを見て、深く静かに惚れました。

06:<気狂いピエロ> いうまでもなくゴダ−ル。でも、最近の気分は<軽蔑>かなあ。

07:<欲望の曖昧な対象> ルイス・ブニュエル。これを観たとき、タモリ倶楽部でやっていた<ミニドラマ>を思いだしました。

08:<時計仕掛けのオレンジ> アントニー・バージェス原作、スタンリー・キューブリック監督。キューブリックは<現金に体を張れ><博士の異常な愛情><2001年宇宙の旅><バリー・リンドン><シャイニング>みんな好きだが。

09:<エレンディラ> ガルシア・マルケス原作。あとは知らない。

10:<ロング・グッドバイ> ロバート・アルトマンによるフィリップ・マーロウ。チェスをやらないで、猫を飼っているマーロウ。原作のイメージとは全然違う。映画のテ−マソングを、マーロウが調査に行く場所毎に、そのロケーションに合ったアレンジで、現地のミュージシャンが<なぜか>演奏しているのがとても面白い。 

11:<九月になれば> イタリアを舞台にしたロック・ハドソンとジーナ・ロロブリジータのラブコメ。

12:<ジャッカルの日> ハットオフ! 

13:<ベティ・ブルー> どろどろ。

13:<我が輩は鴨である> マルクス兄弟の不条理コメディ。

14:<泥棒成金> ヒッチではいちばん好きだなあ。南仏で、ケイリー・グラントで、グレース・ケリー。文句なし。

15:<バンドワゴン> ていうか、フレッド・アステアは全部フェバリッツ。

17:<リリー> ロリコン・ミュージカル。 

18:<雨に唄えば> 幸福なミュージカル。

19:<エルビス・オン・ステージ> まるでゴスペル教会みたいなディナーショー。

20:<エイリアン> SFが好きなので、代表としてこれを。

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